清掃ロボットを導入するメリットや選ぶ際のポイントについて解説!
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AMRはAIやセンサー技術を活用して自らルートを判断し、人と協働しながら安全に物を運ぶことができます。
従来のAGV(無人搬送車)と比べて柔軟な走行が可能で、現場工事を最小限に抑えながら導入できる点が特徴です。本記事では、AMRとAGVの違いから導入によるメリット、課題、運用後の保守の重要性まで詳しく解説します。
AMR(自律走行搬送ロボット)は、「Autonomous Mobile Robot」の略称で、センサーやAI技術を活用して自ら考え、最適なルートを選択しながら荷物を搬送するロボットです。
周囲の環境をリアルタイムに把握し、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)と呼ばれる自己位置推定と地図生成技術を用いて、障害物を避けながら安全に目的地へ移動できます。
人が作業している現場でも協働が可能となり、物流倉庫や製造ラインなどで効率的かつ安全な自動搬送を実現します。
AGV(無人搬送車)とAMR(自律走行搬送ロボット)は、いずれも倉庫や工場における物流・搬送の自動化に利用されることが多いロボットですが、その仕組みと活用方法には大きな違いがあります。
AGVは「誘導走行型」の搬送ロボットであり、磁気テープやQRコードなどの誘導体に沿って決められたルートを走行します。そのため、ルートを変更する際には再工事が必要となり、レイアウト変更への柔軟な対応が難しいという課題があります。また、走行経路上に予期せぬ障害物が現れた場合は、自動的に停止するだけで、障害物を回避することはできません。
一方、AMRは「自律走行型」で、SLAM技術などを用いて周囲の環境を認識しながら自ら最適なルートを判断します。障害物を検知した場合には安全に回避し、最短経路を再計算して目的地まで搬送を続けることができます。現場導入時には磁気テープなどの設置工事が不要で、ロボットに現場環境を記憶させるだけで運用が可能なため、初期導入の手間を大幅に抑えられます。
AGV(無人搬送車)とは?メリットや導入時の課題、導入後の保守の重要性について解説!

AMR(自律走行搬送ロボット)の導入には、物流や製造現場におけるさまざまなメリットがあります。
以下では、AMRの導入によって得られる主な4つのメリットについて解説します。
AMRを導入することで、作業者の移動や荷物搬送にかかる時間を大幅に削減でき、ピッキングや出荷準備などの作業効率が飛躍的に向上します。従来、人手で行っていた単純な搬送作業を自動化することで、作業者はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。結果として、同じ人員でも処理できる出荷量が増加し、現場全体の生産性が向上します。
また、AMRは24時間稼働が可能なため、夜間や休日でも安定したオペレーションを維持でき、人手不足の現場でも生産力を落とさずに稼働を続けることが可能です。そのため、出荷の遅延防止や納期短縮の効果も期待できます。
AMRによる自動搬送は、人手に依存していた作業の効率化を実現し、必要な人員を最小限に抑えることができます。特に夜間や休日のシフトを減らせるため、人件費や残業代の削減効果が大きく、長期的に見ると大幅なコスト最適化が可能です。
さらに、採用や教育にかかるコスト負担も軽減されるため、安定した人材確保が難しい現場においても持続的な運用が期待できます。初期投資は発生しますが、AMRは稼働率が高く、継続的な運用によって短期間で投資回収を実現できるケースも多く見られます。単なる省人化ではなく、「人とロボットの協働」によるスマートなコスト削減が実現します。
AMRは、工事を伴う磁気テープ設置などが不要で、ソフトウェア上の設定変更だけで走行ルートを調整できます。そのため、季節ごとの出荷量変動や新商品の導入にも柔軟に対応可能です。また、フォークリフト専用の安全地帯を設ける必要がないため、省スペースなレイアウト設計が行えます。
AMRは、センサーやAIによる障害物検知機能を備えており、人との協働作業中でも安全に運用できます。手作業で発生しがちな誤配送やヒューマンエラーを防止できるほか、重量物の持ち運びが減ることで腰痛や転倒などの労働災害リスクも低減します。

AMRを導入することで多くの業務効率化が期待できますが、実際の運用にあたってはいくつかの課題もあります。導入コストの把握や通信インフラの整備、既存システムや人との共存といった観点で慎重な検討が求められます。以下では、AMR導入時に直面しやすい3つの課題について解説します。
AMRの導入は、初期投資と運用コストの両面から検討する必要があります。本体価格は1台あたり本体価格は1台あたり最低でも数百万円と高額で、複数台導入するとなると初期費用が非常に大きくなります。さらに、保守契約・メンテナンス・システム連携などのランニングコストも発生します。
一方で、生産性の向上や人件費削減による効果は現場環境や運用方法によって大きく異なるため、ROI(投資対効果)を正確に算出するのは容易ではありません。導入前には、運用シミュレーションや段階的なテスト導入を行い、費用対効果を可視化したうえで計画を立てることが重要です。
AMRが安定して稼働するためには、通信インフラと走行環境の整備が欠かせません。AMRはネットワークを通じて自己位置や周囲の情報を把握するため、Wi-Fiや5Gなどの通信環境が不安定だと動作に支障をきたす可能性があります。
また、AMRの通行には一定の通路幅が必要であり、障害物があると進行できず作業効率が低下します。既存の倉庫や工場では、通路幅の確保やレイアウト変更が必要になる場合もあります。導入前には通信環境と物理的スペースの両面から現場調査を行い、最適な稼働条件を整えることが求められます。
AMRを効率的に運用するには、既存の倉庫管理システム(WMS)や生産管理システム(MES)などとのデータ連携が不可欠です。システム連携がうまく構築されていないと、搬送指示や在庫情報の共有にタイムラグが生じ、業務全体の効率が下がる可能性があります。

AMR(自律走行搬送ロボット)は、物流や製造業だけでなく、宿泊業や公共施設、住宅地など多様な現場で実証実験や実運用が進められています。近年では、人手不足の解消や作業効率の向上、安全性の確保を目的として導入されるケースが増えています。
ここでは、宿泊施設・公共図書館・住宅地という異なるフィールドで実施されたAMR活用事例を紹介します。
大分県では、「先端技術への挑戦」を掲げ、ドローンや自律走行ロボットなどの先端技術を活用して地域課題の解決と新たな産業創出を推進しています。その一環として、2023年3月13日から26日にかけて、別府市内の宿泊施設「ホテル別府パストラル」で無人配送ロボットを活用した実証実験が実施されました。
この取り組みは、ciRobotics株式会社、株式会社五島エレベーター、株式会社西石油グループ、および大分県が共同で行ったものです。ロボットがエレベーターを利用して、フロアを移動しながら指定した部屋へ自動で配送できる仕組みを検証しました。
実験の目的は、将来的な人手不足を見据え、宿泊業従事者の業務負担を軽減することにあります。浴衣やアメニティの配布を自動化することで、作業効率の向上と人件費削減の両立を目指しました。
今回の実証を通じて、県内企業による技術連携と現場運用の可能性が確認され、今後は他の宿泊施設や商業施設への展開も期待されています。
※Buddy Net CONNECT編集部にて、「宿泊施設における無人配送ロボットの活用実証」(大分県)を参照し、作成
大阪府泉大津市では、2021年秋に開館した駅前商業施設「アルザ泉大津」内の新図書館「シープラ」において、図書館業務の自動化を目指す実証実験を行いました。実験は、泉大津市と株式会社HCI(本社:大阪府泉大津市、代表取締役社長:奥山剛旭)が締結した「ロボットを活用した事業連携協定」に基づき実施されたものです。
シープラでは、「不明本の検索」や「予約本のピッキング」、「蔵書点検」など、職員の手作業による業務負担が課題となっていました。
図書館運営の効率化と人的リソースの最適化に向け、AMRをはじめとする自動搬送技術や認識システムを活用しながら、オートメーション化の実現を目指した取り組みが実施されています。
※Buddy Net CONNECT編集部にて、「株式会社HCIと事業連携協定を締結しました(令和3年6月9日)」(泉大津市)を参照し、作成
神奈川県横須賀市では、馬堀海岸地域において自動配送ロボットの公道実証実験が実施されました。2020年12月14日から25日にかけて、約200メートル×120メートルの住宅地エリアでロボットの安全走行を確認したのち、2021年3月23日から4月22日にかけて、実際にスーパーの商品を配送する本格的な実証実験を行いました。
今回のプロジェクトでは、西友馬堀店を拠点に、住民がアプリまたは来店時に注文した商品をロボットが自宅まで配送しました。配送エリアは約200世帯を対象とし、現場から約5km離れた場所で遠隔監視を行う体制が整えられました。
実証前に行われた体験会では、親子連れを中心にロボットの動作やデザインが好評で、実際に見て触れることで安心感を持つ住民が多く見られました。配送実験では「重い荷物を運んでほしい」という声が多く、高齢者から特に高い支持を得ました。さらに、複数回利用するリピーターも現れ、「実運用してほしい」といった前向きな意見が寄せられたことから、地域住民の受け入れ意識の高さが確認されました。
※Buddy Net CONNECT編集部にて、「無人配送による買い物困難者の 支援、物流産業の担い手不足解消、地域活性化」(経済産業省)を参照し、作成

AMR(自律走行搬送ロボット)は、導入によって大幅な作業効率化や人手不足の解消が期待できる一方で、運用開始後の安定稼働を維持するためには、継続的な保守と管理体制の構築が欠かせません。AMRは高度なセンサー制御やAIアルゴリズムによって自律的に走行するため、システムの安定性を保つにはハードウェアとソフトウェアの両面での点検・メンテナンスが必要です。
運用面では、管理体制の明確化が重要です。ロボットの稼働スケジュール、充電管理、走行ルートの更新、障害物検知時の対応など、日常的なオペレーションを統括する専任担当者を配置することで、稼働の安定性を高めることができます。また、複数台を同時運用する場合は、クラウドや専用サーバーを通じた稼働監視システムの導入が有効です。
さらに、トラブル対応マニュアルの整備も不可欠です。センサーの誤検知、通信障害、経路上の障害物など、現場で起こりうる不具合に迅速に対応できる仕組みを構築しておくことで、業務停止リスクを最小限に抑えられます。トラブル発生時には、メーカーやシステムベンダーと連携し、遠隔での障害解析やリカバリー対応を行う体制を整えることが望まれます。
また、定期点検とアップデートも安定稼働に直結します。センサーやバッテリー、走行モーターの摩耗チェックに加え、ソフトウェアのアルゴリズム更新やセキュリティパッチの適用などを計画的に行うことで、トラブルの未然防止と性能維持を図ることができます。
サービスロボット導入で業界随一の実績を誇り、通信キャリアを中心とした顧客に電気工事や電気通信工事を事業展開しているバディネットは、そのノウハウと全国の拠点網を活かし、自律走行搬送ロボット(AMR)の導入支援・保守を展開しています。
棚搬送型、ピッキング支援型、工場内搬送型など、多種多様なAMRの特性に深く精通した専門エンジニアが、これまでの実績で培った豊富な知見を基に、お客様の環境や目的に合わせた最適な通信インフラ構築や機器の選定から設置作業までの導入計画をご提案いたします。
さらに、専門エンジニア部隊と24時間365日稼働のコンタクトセンター(国内3拠点)が密に連携し、導入前の現地調査や搬送ルートの緻密な設計、立ち上げ支援から、導入後の定期点検、万一の障害対応、オンサイト保守に至るまで、全てのプロセスをワンストップでサポートすることが可能です。
バディネットのサービスロボット、AMRの導入・保守に関する詳細はこちら
AMR(自律走行搬送ロボット)は、AIとセンサー技術によって自律的に判断・行動する次世代型の搬送システムです。従来のAGVのような誘導体設置が不要で、現場の変化に柔軟に対応できることから、多くの業界で導入が進んでいます。生産性の向上やコスト削減といった明確な効果が期待できる一方で、導入時には初期費用や通信環境、システム連携などの課題も存在します。
導入後の安定稼働を実現するためには、運用管理体制の構築や定期保守、トラブル対応の仕組みづくりが不可欠です。専門業者のサポートを活用することで、設置から保守まで一貫した運用支援が可能になり、長期的な費用対効果を最大化できます。
この記事の著者
Buddy Net CONNECT編集部
Buddy Net CONNECT編集部では、デジタル上に不足している業界の情報量を増やし、通信建設業界をアップデートしていくための取り組みとして、IoT・情報通信/エネルギー業界ニュースを発信しています。記事コンテンツは、エンジニアリング事業部とコーポレートブランディングの責任者監修のもと公開しております。