CASE STUDIES

導入事例

AIカメラ

2026.4.30

オートバックスグループ全店規模のDXを推進。
AI搭載「安心ピットカメラ」導入支援

オートバックスグループ全店規模のDXを推進。AI搭載「安心ピットカメラ」導入支援

株式会社バディネットのサービス導入事例として、株式会社サンデジタルシステム様をご紹介いたします。
当社は、サンデジタルシステム様がインフラ構築を手掛ける、オートバックスグループのAIピット作業見守りシステム「安心ピットカメラ」(※)において、店舗へのAIカメラ設置工事を担当いたしました。
本プロジェクトにおいて、サンデジタルシステム様は、AIシステムの安定稼働に不可欠なネットワーク環境の構築、セキュリティ対策、および機器調達・保守といったITインフラ全般を担われています。当社は、サンデジタルシステム様が設計された高度なインフラ環境を、確かな施工技術で全国の現場へ実装するパートナーとしてご支援させていただきました。

(※)安心ピットカメラとは
株式会社オートバックスデジタルイニシアチブ(ABDi)様が開発・推進する、AI技術を搭載したピット作業の見守りシステムです。AIカメラが車両ナンバーを自動認識して会員情報と連携させることで、お客様はスマートフォンから「愛車の作業映像のみ」を視聴可能。作業の透明性をこれまでにない水準へ高めると同時に、今後の機能拡張によりピット内の安全管理や業務効率化につなげていくDXソリューションです。

株式会社サンデジタルシステム

株式会社サンデジタルシステム様は、『「セキュリティ」をキーワードとした総合IT企業』として、最先端のテクノロジーで顧客の課題解決に取り組まれています。
現場を可視化する「映像ソリューション」、データを安全に守る「ITセキュリティ」、それらを有機的に結びつける「IoT技術」。この3つをワンストップで提供できる技術力により、システムを安定稼働させるための堅牢なネットワーク環境を構築し、企業のDXと安全な社会づくりに貢献されています。

ご担当者様紹介

 
ご担当者様紹介

株式会社サンデジタルシステム
取締役 兼 営業本部長 遠藤 佳弘様 ※写真右奥
営業部 部長 石塚 隆弘様 ※写真右手前

株式会社バディネット
取締役 兼 COO 岩上 靖徳 ※写真左奥
エンジニアリング事業部 スマートデバイス推進課 課長 和田 誉史 ※写真左手前

株式会社サンデジタルシステム様について

会社、事業について

株式会社サンデジタルシステム遠藤様

【遠藤様】
おかげさまで、サンデジタルシステムは今年で第19期を迎えることができました。
2007年の創業当時は、「防犯カメラの卸売」からスタートしたのですが、単に製品を販売するだけにとどまらず、お客様が抱える現場の課題に深く入り込み、時には「メーカーのような立ち位置」で、柔軟に解決策をご提案してきました。

そして、映像伝送の「アナログからネットワークへのシフト」という技術革新が私たちの大きな転機になりました。カメラを繋ぐケーブルが、同軸(アナログ)からLAN(ネットワーク)へ、そして接続先はクラウドへと進化しました。この変化の波を捉え、映像機器だけでなくネットワーク構築やITセキュリティのノウハウをいち早く蓄積してきたことが、現在の私たちの強みとなり、事業の拡大に結びついています。

現在は、AIやIoTへのニーズが急増しています。カメラはもう「録画機」ではなく、ビジネスを変革する「IoTデバイス」です。映像・ネットワーク・AI。これらをワンストップで提供できるソリューションカンパニーとして、これからも安心・安全な社会基盤づくりをしっかりと支援していきたいと考えています。

【岩上】
現在、貴社ではハードウェアとしての「カメラソリューション」だけでなく、匿名化ソリューションや特徴解析ソリューションといった「AI・ITソリューション」など多岐にわたるサービスを展開されています。現在の主要な事業領域と、それぞれのバランスについてお聞かせいただけますか?

【遠藤様】
これまでは「カメラ(ハードウェア)」が主力事業でしたが、現在は新たに注力している「AI・ITソリューション」を拡大させて、比率を50対50に近づけていこうとしています。

【石塚様】
実際、AI搭載カメラが主流になる中で、カメラに対するご要望は、従来の監視や防犯目的から、画像解析やマーケティングへのデータ活用など、多角化が進んでいます。
こうした背景から、カメラ導入の際にも機器販売ではなく、コンサルティングを伴うソリューション提案が不可欠となっており、実態としてもその比率に近づきつつあります。

【遠藤様】
事業戦略としては「ハードを起点に価値を積み上げる」と定義しています。
創業当初、私たちのビジネスは「カメラ製品の販売」という単一のハードウェア領域にありました。現在は、その製品力を核として、周辺領域へと面で事業を拡張させています。

具体的には、カメラの安定稼働を支えるLAN配線や設置工事といった「インフラ・ネットワークレイヤー」から、その上で高度な価値を生むAI解析やクラウド活用といった「アプリケーション・ソリューションレイヤー」までを統合。ハードウェアからサービスまでを一気通貫で提供する、独自の事業ポートフォリオを構築しています。

バディネットへの業務ご依頼背景

「安心ピットカメラ」の設置業務をご依頼いただいた経緯について

株式会社バディネット岩上

【岩上】
先ほど石塚様が仰っていた通り、昨今、カメラのニーズは監視や防犯のみならず、マーケティング活用や業務効率化など多種多様に広がっています。その中でも今回のプロジェクトは、オートバックス様が掲げる「安心・安全」というブランドイメージの再構築、そしてABDi(オートバックスデジタルイニシアチブ)様が推進するデジタル技術による現場の負担軽減という、非常に高い志が起点となっていると拝察します。
改めて、今回のプロジェクトが動き出した背景について詳しくお聞かせください。

【遠藤様】
背景には、オートバックスグループ様が掲げる「業界の透明性向上」への強い想いがありました。近年、自動車業界では信頼を揺るがす様々な出来事があり、その要因の一つである「不透明なピット作業」を可視化することが急務でした。整備工程の透明性を高めることで、お客様がこれまで以上に安心して愛車を預けられる環境を再構築したいという、切実なビジョンを持たれていました。

【石塚様】
もう一つの重要なテーマが「現場スタッフの省力化」でした。整備士不足が深刻化する中、これ以上の負荷はかけられない。作業員の方が都度手袋を外して、パソコンで「録画開始」をクリックする……そんなオペレーションは現実的ではありません。オートバックス様からは、「現場に負荷をかけない運用」を求められておりました。

【岩上】
監視カメラではなく、AIによる「完全自動化」が必須だったわけですね。カメラの選定はどのような流れで行われたのでしょうか。

【石塚様】
実は、今回「安心ピットカメラ」に採用したMilesight社のAIカメラについては、以前より道路監視などの「交通系ソリューション(車両認識)」において深い知見を蓄積してきました。オートバックス様でも、ウェアラブルカメラの装着やボタン式センサーの導入など、多角的な検討を重ねられていたようです。

しかし、最終的には「現場のオペレーションを妨げない、AIカメラによる自動検知」へと要件が集約されていきました。コストや納期、そして何より現場の運用に即したカスタマイズの柔軟性において、弊社の解析技術とMilesight社のハードウェアの組み合わせが、まさに最適解となりました。

【和田】
開発にあたり、技術的に特に難関だったポイントはどこでしょうか。

株式会社サンデジタルシステム遠藤様石塚様

【石塚様】
車両の入庫から出庫までの一連のデータをシームレスに記録するため、AIモデルをチューニングしました。最大の難関は、作業中にナンバーが見えなくなるシーンへの対応です。リフトアップで画角から外れたり、整備用の養生布を被せてナンバーが隠れてしまったりしても、「入庫からの一連の挙動を追跡し、同一車両として認識し続けるロジック」を組み込むことで、データの途絶を防ぎました。

また、昨今増えている「ご当地ナンバー」への対応も欠かせません。各地の風景やマスコットが描かれた図柄入りのプレートは、従来のAIでは背景の模様を文字と誤認しやすく、認識精度が著しく低下する傾向にあります。これらを正確に読み取るための最適化や、クラウド連携のための通信プロトコルの調整など、現場のリアルに即した細やかなカスタマイズを一つひとつ積み上げました。

【遠藤様】
システム開発後の最大のハードルは、短期間でのロールアウトでした。1年間で計6,000台のカメラを全国約600店舗という大規模設置を、高い品質を保ちながら完遂しなければなりませんでした。
こうした厳しい条件下で、全国規模の施工リソースと確かな管理体制を両立できる企業は極めて稀です。私たちは、広範な施工網と実績を持つバディネットさんをパートナーに選定。貴社とならばこの前例のないミッションを完遂できると確信し、プロジェクトの根幹を担う設置業務を依頼しました。

バディネットへのご評価

株式会社バディネット岩上

プロジェクトの対応について

【石塚様】
現場レベルでお話しすれば、バディネットさんの「判断力」「機動力」そして「統率力」には本当に助けられました。全国各地でピットの構造はさまざまで、車を下から持ち上げるタイプもあれば、ピットに穴が掘ってあるタイプ、あるいは上から機械でオイルを抜くタイプもあります。その機械がちょうどナンバーを隠してしまうなど、定型化されていない環境下でいかに車両を認識させるか、現場での判断が求められる場面が多々ありました。

今回の業務は店舗運営を妨げない夜間工事がメインでしたが、深夜の突発的なトラブルや通信環境の不具合といったイレギュラーも発生しました。そんな時も、バディネットさんは決して現場を投げ出すことなく、即座に要員を派遣して解決に向けて尽力してくださいました。そのスピード感と責任感があったからこそ、私たちはAIのチューニングや全体管理に集中することができたのです。まさに「二人三脚で走り抜けた」という実感があります。

株式会社バディネット和田

【和田】
ありがとうございます。夜間工事や突発的なトラブルへも即座に対応できるよう、社内に24時間365日体制の専用事務局を立ち上げ、本プロジェクトに特化した専任チームを構築しました。
チームの編成にあたっては、社内のネットワーク工事チームおよび電気設備工事チームから知見豊かなメンバーを選抜。インフラに関するあらゆる課題にワンストップで即応できる体制を整えました。現場ではサンデジタルシステム様の施工責任者様とも密に連携させていただきましたが、この機動力ある布陣があったからこそ、貴社のスピード感にしっかりと歩調を合わせ、プロジェクトを完遂できたと考えています。

施工クオリティについて

【石塚様】
ピット内には安全対策用のミラーや複雑な配線が入り組んでおり、カメラの設置スペースは極めて限定的です。車両を正面から捉える必要がありますが、ミラーとの干渉や、作業員の方の動線を妨げることは許されません。
弊社では、車両ナンバーの自動認識や、リフトアップによる画角の変化にも対応するAI学習など、高度なソフトウェア・カスタマイズを行いました。バディネットさんは単に機器を設置するだけでなく、「AIが何を検知しようとしているのか」という設計意図を正確に理解し、現場ごとに異なる構造の中でその性能を最大限に引き出す確かな施工技術を見せてくれました。

【和田】
そう言っていただけると、身の引き締まる思いです。
弊社はこれまでクラウドカメラの導入施工に注力し、業界随一の実績を誇るほど多種多様な現場を経験してまいりました。例えば、商業施設での顔認証による勤怠管理など、AIカメラを用いた高度なソリューションも数多く手がけております。電気・ネットワークといったインフラ構築はもちろん、認証端末の取り付けからサーバー設置、さらには電気錠・自動ドアとのシステム連携や最終的な動作確認に至るまで、一気通貫で対応できる専門エンジニアの知見が弊社の強みです。

こうした多角的な経験があったからこそ、今回サンデジタルシステム様が設計された高度なAIの意図を正確に汲み取り、シビアなピット環境においてもその性能を最大化するための柔軟な設営ができたのだと自負しております。今後も貴社の革新的な技術を、弊社の確かな「現場力」で支え続けられるよう、より一層邁進してまいります。

今後のご展望

今後のバディネットへのご期待について

株式会社バディネット岩上和田

【和田】
今回のプロジェクトを経て、今後サンデジタルシステム様が注力される事業領域や、新たなソリューションの展望についてお聞かせください。

【石塚様】
私たちが提供する価値の本質は、カメラという製品そのものではなく、セキュリティをはじめとする企業の諸課題を解決するための「手段」にあります。それがカメラなのか、IoTセンサーなのか、あるいはAIなのか。手段こそ多岐にわたりますが、一貫して見据えているのは「ITソリューションによる本質的な課題解決」です。

例えば昨今、カメラの役割は急速に拡大しており、人流解析やサイネージの効果測定といった領域でも不可欠な存在となっています。私たちが「行動分析」と定義しているソリューションでは、入店から退店に至るまでの動線に加え、お客様がどの棚で何秒立ち止まったかといった微細な挙動までをすべて可視化します。
興味深いことに、レイアウトが標準化されたチェーン店であっても、立地によって人流の特性は驚くほど異なります。これまで「現場に行かなければ分からなかったアナログな情報」をデジタルデータへと変換し、マーケティング戦略に直結させる。こうしたニーズは今後ますます高まっていくと確信しています。

【岩上】
高度な解析ニーズが増えるほど、カメラを単に付けるだけではない、「現場で正しくシステムを機能させるための導入工程(実装)」の難易度も上がっているように感じます。

【石塚様】
まさにそこが、バディネットさんと解決していきたい最大の課題です。
現在のAIソリューションは、カメラだけでなくGPU搭載の小型PCなどを現場でセット運用するケースが主流です。厄介なのは、こうしたハードウェアはモデルチェンジが極めて速く、スペックの変化や供給不足が頻繁に起きることです。機器の仕様が一定でないため、現場での設定や設置方法を一律にマニュアル化できず、どうしても現場ごとの高度な判断が求められてしまいます。

現状は弊社がセットアップを担っていますが、将来的には、この「変化の激しい機器」のキッティングから現地調査、設置、最終確認までを、バディネットさんにワンストップでお任せできる体制を築きたい。
現場への導入フローをパッケージ化して展開スピードを上げ、「技術の進化に現場が追いつかない」という状況を、強固なパートナーシップで打破していきたいですね。

【岩上】
非常に心強いお言葉をありがとうございます。
機器のキッティングから現地調査、施工、そして最終的な動作確認に至るまでを一気通貫で完結させる「フィールド・エンジニアリング」は、私たちが最も価値を発揮できる領域です。
進化の速いハードウェアや複雑なセットアップも、いかにスムーズに現場の運用に乗せていくか。その仕組みづくりをサンデジタルシステム様と共に形にしていきたいと考えています。貴社が次世代の技術開発に最大限専念できるよう、私たちは「現場実装のプロフェッショナル」として、その確実なデプロイは、責任を持って担わせていただきます。

【遠藤様】
これからはAIやIoTという領域が、名実ともにサンデジタルシステムのビジネスの中核を担います。私たちが目指すのは、製品販売から、インフラ、サービス、そしてコンサルティングまでを一貫して提供する「包括的ITソリューション」への転換です。このポートフォリオの変革を、バディネットさんという強力なパートナーと共に成し遂げたいと考えています。

私たちが次なるソリューションを「構想」し、バディネットさんが卓越した現場力でそれを「社会へ実装」する。この両輪が揃って初めて、テクノロジーは真の価値を持ちます。互いの専門性を尊重し合う、この分かちがたいパートナーシップをさらに強固なものとし、社会が直面する多様な課題を一つひとつ解決していきたいですね。

【岩上】
サンデジタルシステム様が描く高度なビジョンを、私たちが通信インフラと施工の力で現実のものへと変え、社会へ実装していく。その一助を担えることは、私たちが掲げる「すべてのモノが繋がる社会を、人とテクノロジーの力で、創っていく、守っていく」という使命そのものです。

その先に見据えるのは、IoTの普及によって世の中の不便や不自由を解消し、より多くの笑顔を創出すること。今回のプロジェクトは、まさに私たちのビジョンを具現化する一歩であると確信しています。
これからも、協力会社という枠を超え、志を共にするパートナーとして全力で伴走させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

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