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CASE STUDIES

導入事例

サイネージ 電子黒板

2025.9.02

インクルーシブ電子黒板「MIRAI TOUCH」の
コールセンター・オンサイト保守

インクルーシブ電子黒板「MIRAI TOUCH」のコールセンター・オンサイト保守

バディネットのサービス導入事例として、さつき株式会社様を紹介いたします。
当社はさつき様が提供するインクルーシブ電子黒板「MIRAI TOUCH」における工事調整やカスタマーサポートデスクを行うコールセンター業務、キッティング作業、全国のオンサイト保守を担当させていただいております。

「MIRAI TOUCH」は使う人(健常者、障がい者、老若男女、ITが苦手な方)を限定せず、誰にとっても使いやすいと感じてもらえるような「インクルーシブ電子黒板」をコンセプトに据えた製品です。「書く」「消す」「映す」を簡単に操作できるため、ICT機器に苦手意識を持った先生でも直感的にご利用になれます。

さつき株式会社

「さあ、社会貢献につながる価値ある事業を。」をミッションに掲げ、家電の部品供給とOEM生産の受託、教育用機材の販売、省エネルギー関連資材の販売の3つの事業を展開されております。

ご担当者様紹介

 
ご担当者様紹介

さつき株式会社
ITソリューション事業部 事業推進部 部長 武田 松根様 ※写真左

株式会社バディネット
エンジニアリング事業部 ロボティクス&DX推進課 湯淺 匠 ※写真右

さつき株式会社様について

はじめに会社、事業のお話しをお願いいたします。

さつき株式会社武田様

【武田様】
1931年に創業した当社は、「環境ソリューション事業」「ITソリューション事業」「家電・機器部品事業」の3つの事業を展開しています。
私たちは、ビジネスのテーマとして「直接的な社会貢献」を掲げています。事業を通して直接的に社会へ貢献していくことを使命とし、社会が抱える課題に対し、より近い位置に立ちながら解決に向けて取り組んでおります。
2017年に他社から当社へ事業譲渡を受けて取り組み始めた教育ソリューション事業(現:ITソリューション事業)は、2019年12月に文部科学省が発表したGIGAスクール構想に基づく、学校教育のICT化推進の取り組みによって、多くの教育機関に当社の電子黒板を導入いただいたことで、大きく伸長しております。
子どもたちの学びを支援するインクルーシブ電子黒板「MIRAI TOUCH」は累計出荷7万台に迫る実績を誇り、今やさつきグループ全体の売上で大きな位置づけを占めるまでに成長しました。そして、2024年度には、国内のシェア業界No.1(株式会社富士キメラ総研:NEXT GIGAに向けた教育ICT導入実態/需要展望調査 2024)を獲得しております。

ラインナップにおいては、業界初の実物投影機を内臓した「Xシリーズ」、スタンダードモデルの「Pシリーズ」、ChromeOS搭載モデル、Xシリーズの主要機能を継承したハイパフォーマンスモデルの「Cシリーズ」など、自治体や教育委員会のニーズに合わせ拡充を続けています。
さらに、2024年6月からAIリアルタイム翻訳アプリ「MIRAI LIVE」のプレビュー版の提供を開始しました。これにより、授業中の会話をリアルタイム多言語翻訳が可能となり、言葉の壁を越えたインクルーシブな学びの実現に向けて、「MIRAI TOUCH」は更なる進化を遂げています。

武田様の担当領域について、教えていただけますか。

【武田様】
私は前職の電機メーカー在籍時から電子黒板には関わっており、さつきには2019年に参りまして、当時は事業黎明期ということで事業基盤整備を担当していました。
現在では、学校や学習塾など幅広い教育の現場で活用できる、操作性と機能性を備えた「電子黒板」をビジネスシーンにも活用し、働き方改革に取り組む企業をサポートするITソリューション事業の事業推進部門長として、事業計画の策定や実行、収益管理、予算管理といった組織マネジメントを担当しています。これまでの経験を活かし、ミライタッチが日本の教育現場にさらに貢献できるよう、日々尽力しています。

バディネットへの業務ご依頼背景

バディネットに、保守・アフターサポート業務をご依頼いただいた背景をお聞かせくださいますか。

【武田様】
電子黒板事業の譲渡を受けた翌年、2018年時点で「MIRAI TOUCH」の出荷台数は年間数千台規模になっていました。さらに、2019年に文部科学省が発表した「GIGAスクール構想」が本格化することで、今後ますますの全国的な需要の増加が見込まれ、この市場の急拡大を見据えて、私たちは全国規模での保守体制の必要性を強く感じるようになりました。
そこで、オンサイト保守業務に対応可能な複数の施工会社様へのお声がけを実施し、社内で比較検討をした結果、バディネットさんへのご依頼を決めました。選定の決め手となったのは、バディネットさんの全国を網羅する施工・保守ネットワークと価格のバランスが最も優れていたからです。
一定の価格感のうえで、主要都市に拠点がある工事会社は数多く存在しますが、主要都市以外のエリアへの対応が困難であることが大きな課題でした。地場の協力会社とのネットワークを活用し、主要都市以外のエリアへの駆け付け保守に対応いただけることは他の施工会社との大きな違いでした。

バディネットへのご評価

バディネットが支援させていただくようになり、どのような効果がありましたでしょうか。

【武田様】
2019年よりお取り引きが継続していますが、バディネットさんのスピーディな問題解決能力、高い作業員スキル、全国を網羅する施工ネットワークと協力会社様の連携によって、各種対応時間の大幅な短縮と、お客様へのサービス向上に大きく貢献できていると実感しています。
また、バディネットさんが協力会社様と連携し、九州エリアにリペアセンターを開設してくださる予定です。これにより、東京から部品を搬送するタイムラグがなくなり、修理完了までの期間を2日間短縮できるため、この取り組みに大きな期待を寄せています。

電子黒板の保守は、一般的な家電製品のような基盤の交換や調整のほかに、ソフトウェアの書き換えといった専門的な知識と技術が求められます。また、作業手順書が整っていない作業の場合は対応いただけない工事会社が多いですが、バディネットの方々は専門的な知識や技術力を持ち、臨機応変に対応してくださいます。一度私たちが同行するだけで手順を理解し、次回からは単独で対応していただけるため、スキルセットとホスピタリティの高さに感銘を受けています。
加えて、電子黒板が設置されている場所は子どもたちが過ごしている環境になりますので、放課後にしか立ち入ることができないという時間の制約や、安心・安全に対する絶対的な配慮が必要になり、保守としてはかなり難易度が高いです。これまでのバディネットさんの対応で事故事例は1件もないため、安心して仕事をお任せできています。

株式会社バディネット湯淺

【湯淺】
バディネットは、10年以上にわたり通信キャリア・大手通信事業者の元請として全国規模の施工案件を手掛けた経験で培った体制と知見を活用して、現在はIoTやロボット、AIカメラなど先端技術に関わる工事プロジェクトを数多く推進しています。
また、先端技術に関わる工事の分野においては、作業手順書はもちろん、過去事例や施工仕様そのものがない場合が多く、施工方法の検討から工事マニュアルや導入後のイメージを可視化する資料の作成などに数多くの実績があるため、作業手順書のない作業にも難なく対応できるんです。安全面については、通信建設分野で培った「通信キャリア品質」の厳格な安全基準を踏襲して作業に努めています。
電子黒板保守作業においては、作業ロケーションが教育機関ということもあり、安全対応に加えて、服装や立ち振る舞いの指定を厳しく指導し、エンドユーザー様とのコミュニケーションを想定した対応マニュアルを配布することで、安心感を持っていただけるような対応を心掛けています。

【武田様】
これまでは、当社の社員がエンドユーザー様からのご質問やトラブルシューティングに対応していましたが、「MIRAI TOUCH」の販売台数増加により、カスタマーサポートの強化が必要になりました。そのため、2023年から障害受付から保守まで一貫して対応いただけるバディネットさんに、サポートデスク業務を委託しました。
一定レベルの製品知識を持ったバディネットさんのコンタクトセンターに、サポートデスクへのお問い合わせ内容の切り分けから当社の開発やSE担当者へのエスカレーションまでを切り出して依頼をしたことで、社内の業務負荷が大幅に削減いたしました。
取り組み当初は当社のSEのサポートが必要でありましたが、高い顧客対応品質及びスムーズなデータ連携をベースに約2年の協業を推進した結果、現在は常に正確かつ丁寧な対応品質のアフターサポートを実現することができました。
また、2025年からは、さらに踏み込んで、バディネットさんのオペレーターを当社に常駐していただく取り組みを始め、これまで以上に当社の開発担当者やSE担当者との円滑なコミュニケーションが可能となり、過去事例のない問い合わせでもスムーズに対応可能な当社が理想としていた運用体制を構築することができました。

【湯淺】
お褒めいただき、ありがとうございます。
当社のコンタクトセンターは、いわゆる通常のコンタクトセンターとは異なり、電気・電気通信工事の施工部門と連携して、工事調整やカスタマーサポート、テクニカルサポートや障害受付などを得意領域とし、IoTデバイスやネットワークカメラ、ロボットなどのハードウェアやインターネット回線に関する豊富な実績と専門知識を有しています。
また、社内の開発部門と連携し、CRMや業務アプリケーションの設計開発からAPI連携などのカスタマイズといったシステムソリューションを提供可能な体制があります。今後はさつき様と作り上げたこの運用体制の品質や効率をIT化することでより価値のあるものへ昇華させていきたいと考えております。是非、今後もより一層の連携強化をお願いいたします。

今後のご展望

今後のバディネットへのご期待は、どのような点にございますか。

【武田様】
現在当社では、働き方改革に取り組む企業様をサポートする企業用デジタルホワイトボード「MIRAI TOUCH Biz」の販売促進に注力しており、学校や学習塾に加え企業への電子黒板の導入を推進しています。そこでバディネットさんには、新規設置から操作説明・レクチャーまで一貫してやっていただけると非常にありがたいと考えています。

【湯淺】
ありがとうございます。
一般的な工事会社とは異なり、そういったお客様のご要望にもお応えできるのが私たちの強みの一つでもあります。社内の別部隊に、企画設計・スキーム構築・運用支援を行う専門のプロジェクト支援チームもおりますので、お客様のマニュアル作成から運用レクチャーまでプロフェッショナルな担当者が対応させていただきます。
一例として、配膳ロボットや清掃ロボットなどのサービスロボット導入業務において、エンドユーザー様にご説明する際に役立つトークスクリプトを含めたマニュアルの作成から、実際の運用レクチャーまで、きめ細かく対応した実績もございます。これらの実績も活かし、ぜひ企業への電子黒板の導入の推進に関してもご支援させていただきたいと思います。

【武田様】
よろしくお願いいたします。また、九州リペアセンターを開設することで培われるノウハウを横展開していただき、全国の保守対応スピードの短縮を強化していただけるとありがたいです。

【湯淺】
かしこまりました。九州エリア以外へ九州リペアセンターの立ち上げによって得られる経験を活用することで、全国エリアにて保守工期の短縮を実現してまいります。尚、我々がオンサイト保守におけるご支援の範囲を広げていくにあたり、当社への新たなご依頼はございますか。

【武田様】
リペアセンターの開設により、不具合や故障の傾向がより明確に把握できるようになると思いますので、そのデータを活用し、オンサイト保守の実績レポーティングをお願いしたいです。バディネットさんが保守対応で得られる知見は、弊社製品の品質向上、ひいては新製品開発において極めて重要な情報であると認識しています。さらに、バディネットさんはほとんどのIoT機器の保守を手掛けられておりますので、故障を未然に防ぐためのハードウェアの潜在的な課題を検知し、改善提案までいただけると大変心強いです。

【湯淺】
かしこまりました。
当社のコールセンターやオンサイト保守業務では、スケジュール、進捗、問い合わせ内容、対応履歴といった全ての情報を専用システムで一元管理しております。そこから必要な各種データを抽出し、PLM(Product Lifecycle Management)に役立つレポートや、お客様からの声を収集・分析し、商品やサービスの改善、マーケティング戦略の最適化など、今後の製品開発に活用していただくためのVOC分析も提供できます。
加えて、当社はAKIBAホールディングスグループの一員であるため、IoT機器をはじめとした様々な製品の設計、開発、製造をワンストップで提供するグループ会社のアドテックと連携しハードウェアの潜在的な課題の検知、改善提案といったご要望にお応えすることが可能です。
これまではオンサイト保守という領域でのご支援を担っておりましたが、新規設置から操作説明・レクチャーや製品の改善サポートなど貴社の事業拡大に貢献できるよう、お手伝いできることがあれば尽力できればと考えております。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

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